資料づくりにまつわる呪いの言葉

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2023.12.15

 

年末から『ドキュメント・コミュニケーションの全体観』という書籍を繰り返し読んでいる。資料に代表される、作成するドキュメントを起点としたコミュニケーションにまつわる書籍なのだが、おそろしいほどにこれまでのドキュメント作成に関する無意識の所作を言語化しており、自身の中に染み込ませ、血肉にしたいがために繰り返し読んでいるところ。

書籍の中で、ドキュメント制作の手順について『ストーリーづくり』『構成検討』『図表ページ造り込み』『全体調整』の4ステップで進めていくことが示されている。こうやってテキストで明示されると至極真っ当な手順だけど、いざ実際にスライドや資料制作をしだすと実際にはこういかないことがよくわかる。ぼくたちは圧倒的に”構成をつくりながらも見た目の調整を同時してしまう”のだ。

ウェブサイト制作の情報設計がメイン業務だった頃、先輩デザイナーから教えてもらった言葉で自分のなかで半ば呪いのように反芻している言葉がある。

 

「サイト構成もスライド資料も見た目を触るのは最後。見た目をいじりながらつくってたらいつまで経っても終わらないし後で見返すと構成が破綻しているよ」

 

見た目から触り出す作業は単純に主観的・短絡的な好みに終始しているだけで意義目的に沿っていない。誰に見せるのか・何を伝えるのかが乗ってないから、ただ本当に見た目の好みでしかない。

広告代理店のウェブディレクターだった頃はとにかく大量に提案資料を作り続けた。その際にこの先輩デザイナーの言葉を呪文のように頭の中で唱えながら資料作りをしたものだ。まずはどういう構成でどういう要素を資料に落とし込む必要があるかを作る。伝えるメッセージが固まったら初めて装飾にタッチする。この手順じゃないと資料作成時間は恐ろしいくらいかかるし、数をこなしきれなかっただろう。

 

ああ、やっぱりあの教えは正しかったんだな、と書籍を読みながらあの頃を回顧した。

 

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