.ccへの憧憬と続く景色

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2024.01.29

 

このエッセイ用として運営しているウェブサイト『Pocher』も、自分の個人サイトも、いくつかの運営コンテンツサイトも、自分で取得したドメインは1つを除いてはすべて『.cc』で揃えている。むしろ.ccが空いてなかったら取得しないくらいこだわっている。唯一の例外がどうしてもサードレベルドメインに強いこだわりを持っているものがあって、その.ccが空いてなかったため泣く泣く別のトップレベルドメインで運用している。でもいつか.ccが空くんじゃないかって諦めきれずに時々検索したりしている。

 

さて、ここでドメイン名の階層構造をあらためて解説すると。

www.pocher.cc

『www』がフォースレベルドメイン、『pocher』がサードレベルドメイン、『cc』がトップレベルドメインとなっている。あれセカンドレベルは?という気付きは正しい。『.co.jp』の場合の『co』部分がセカンドレベルドメインである。

 

トップレベルドメインには、『.com』『.net』『.org』や最近では『.media』など新しく種類が増えている国や地域などの地理的制限なしに利用できるgTLD(汎用型トップレベルドメイン)と、『jp』『us』のような国や地域などの領域に割り当てられるccTLD(国別トップレベルドメイン)とがあり、国別トップレベルドメインの登録・利用には一般的にその国や地域に所属している必要があるが中には世界にオープンにしているものもある。

 

前置きが長くなったが『.cc』はオーストラリアの領土であるココス諸島の国別トップレベルドメインであり、世界に対してオープンになっているドメインである。かつて「次なる.com」という宣伝もされてたとか。

 

.ccがココス諸島のccTLDだというのは後から知ったくらいで、.ccとの出会いと強烈な憧れを僕に植え付けたのは『プチ・ホームページサービス』の存在だった。かつてGMOペパボ(当時のpaperboy&co.)が運営していて2020年1月に終了したホームページ作成サービス。プチの生みの親であり自ら牽引役を務める大人気運営主だった『ダカフェ日記』やプチやペパボの様々なイラストを手掛けていたhatchさんのサイトなど、制作技術が過渡期だった当時のホームページデザインにおいてプチが持つ紙・布・木目などの可愛らしく温かみのある世界観は圧倒的に突き抜けていた。意匠に凝っている一方でサイト構成は写真+テキストのブログ(おそらく当時はまだブログって名称も一般的じゃなくてDiaryとかじゃなかったかな)と自己紹介ページと、ミニマルで洗練されていた。

 

プチのサービスサイトとプチでサイトを持つときの初期ドメインが『petit.cc』だった。もう、当時はこの『petit.cc』の文字列にどれだけ恋焦がれただろうか。文字列ですら、発音する「プチ・ドット・シーシー」すらも甘美に感じてしまうほどの憧れの対象であり、この世界観の中で自分もコンテンツを持ってみたい・仲間に入りたいと夢中になった。『プチ』の名前のブックマークフォルダに登録しているサイトを上から順番に訪問して更新されているかどうか見ることが1日のインターネットの始まりだった。僕にとってペパボはロリポップが最初に触れたサービスだったけど、ペパボへの深い愛情を打ち立てたのは間違いなくプチだった。

 

僕は今でも自分でサイトをつくったり運営したりする際に.ccでドメインを取得するところから始める。もうそれは儀式のようなものに近い。.ccをまたひとつ所有するたびに遠く向こう側にダカフェ日記やhatchさんや濱田英明さんへの憧憬を思い描きながら「愛らしくて芯があってたくさんの人が集まるような」と心に呪文を唱えてサイト制作を始めているのである。今日もまた。

 

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